イシズエまたはソと呼びますね。
リッパなビルなんかは目立つところに『礎石』と彫ってある石が飾られていたりします。
まァ、土台と解しても間違いではないですね。
その上に構造物が立つわけですから。
われわれのカラダも重力に抗して立っているわけですから一つの構造物と見れなくもないわけです。
なので腰痛の患者さんには『腹筋(背筋も)を鍛えなさい』という指導がなされます。
これは整形外科のお医者さんであろうと、整骨院の先生であろうと、リハビリのPT(理学療法士)であろうと異口同音だろうと思われます。
もちろん鍼灸師もです。
なぜかというと(腰痛で苦しんでいる方は耳タコでしょうが)、人間のカラダを先に申しました通り一つの構造物と見なすと“背骨は大黒柱”です。
そしてその周りを取り囲むはずの壁の強度と合わせてその構造物の強度計算は算出されると思うのですが、その壁にあたるのが腹筋や背筋を中心とした筋肉群です。
本来あるべき腹筋や背筋を中心とした腰まわりの筋肉群が細くなり、代わりに脂肪が占める割合が増えると強度計算が成り立たなくなるわけです。
そうなると柱に負荷がかかり続け、また場合によっては予想外の角度から負荷がかかったりするとね。
だいたい想像がつく結果を招くわけです。
けれども私は単に『腹筋を鍛えなさい』とはお伝えしません。
間違ってはいないのですが言葉足らずだと感じるからです。
『腹筋を鍛える=腰痛緩和』の式が成り立つと、お腹にパットを貼り付けて『これであなたもシックスパック』みたいな商品が開発され、いたるところで販売され、期待した効果が得られなくとも『効果には個人差がある』ため、消費者は諦め、開発責任者はセキニンを取らずにカイハツヒだけを得、製造元と販売店にはウリアゲが入り、誰も不幸になっていないからいいじゃないの主義の一翼を担うわけです。
脱線したので戻ります。
最近は年中多種多様な『筋肉本』が販売されているところから想像するに、だれもが『割れた腹筋を手にしたい』と思っているのだろうと。
そしてその筋肉本(そんな言い方はしないと思いますが)の表紙を飾っているのが、多種多様な競技のトップアスリートであることが多いように感じます。
また脱線しそうなので結論から申し上げますと、ある程度体脂肪率を落とせば腹筋は割れて現れてきます。
極端な例を挙げれば、お相撲さんの筋肉はその量のわりには目立たない。
腹筋を鍛えなくても痩せれば割れた腹筋が表出します。
それともう一つが重要かつ今日お伝えしたかったことなのですが、腹筋が割れているトップアスリートは全身の筋肉がバランスよく備わっているということ。
特に下半身の筋肉が例外なくしっかりついています。
下半身を鍛えずして上半身の筋肉をつけたいという欲望は、食べることを抑えずに痩せたいと言っているに等しいですね。
下半身の筋肉は健やかな人生を送る上で必要不可欠なものですのでね。
少し涼しくなってきたので、この8月から最低週2回(1回40分目安)のウォーキングを習慣化しましょう。
筋肉は他人に見せるためのものではなく、自分の人生を充実させるためのものです。
カラダの基礎というべき下半身を鍛えるとともに人生のそれもしっかりさせたいものです。
以上、熊本城の武者返しを観ながら感じたことでした。
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